形象と時間 : 美的時間論序説 の読書会ページ
形象と時間 : 美的時間論序説 著者:谷川,渥,1948- 出版社:講談社 (199802) ISBN-10:4061593188 ISBN-13:9784061593183
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P.35の気になるフレーズ
彼はさらにトルストイの『クロイツェル·ソナタ』の主人公の「一見奇矯と思はれる近代音楽に対する毒舌」が、「非常に鋭くて正しい作者の感受性」に裏付けられている、と筆を進める。音楽会で『クロイツェル·ソナタ』が演奏されるのを聞いた聴衆は、「わけの解らぬ行為を挑発するわけの解らぬ力」を受けながら、しかも行為を禁止されて椅子に釘づけになっている。行為をもって表現されないエネルギーは、彼らの頭脳を芸術鑑賞という美名のもとに、あらゆる空虚な妄想で満たすというのである。
総コメント数:1 投稿日時:2019-07-28 10:43:54
気になるフレーズへのコメント
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『クロイツェル·ソナタ』 こうやって、どんどん読みたい本が増えていくんですよね。私は小林秀雄がいうところの「美の近代的鑑賞」に結構な時間を割いている方ですが、でもこんな見方も面白いし、言っていることも分かります。 投稿者:kukka55 投稿日時:2019-07-28 10:43:54 |