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アーダ〔新訳版〕 下 の読書会ページ

アーダ〔新訳版〕 下(9784152097118)

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アーダ〔新訳版〕 下

著者:ウラジーミル・ナボコフ/若島 正

出版社:早川書房 (2017年09月21日頃)

ISBN-10:4152097116

ISBN-13:9784152097118

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P.28 の気になるフレーズ

書評子はその中でもヴォールトマンドの作品をうってつけと嗅ぎ当て、「派手に飾り立てられた、凡庸かつ退屈きわまりない難解な寓話であり、実にみごとな隠喩が鏤められているところが他の点ではまったく愚にもつかないこの物語を損ねている」と評した(悲しいかな、狂いのない眼力だ)。

総コメント数:1 投稿日時:2018-03-29 17:06:59

P.120 の気になるフレーズ

比喩とは言葉の夢である。

総コメント数:1 投稿日時:2018-03-29 17:11:04

P.146 の気になるフレーズ

つまり、難解な解釈とか、蛾(モス)の背後にある神話(ミス)とか、ボッシュが当時の時代思潮とかくだらんことを表現していると宣う、傑作(マスターピース)を食い物にするマスかき批評家なんかどうでもいい、わしは寓話(アレゴリー)と聞くとグウの音も出ないほどのアレルギー体質だし、ボッシュがただふざけて、ただひたすらに輪郭と色彩のおもしろさから、とりとめもない夢想を交配させたのだと固く信じているし、(後略)

総コメント数:1 投稿日時:2018-03-29 17:25:45

P.154 の気になるフレーズ

ここでヴァンは、父親が「おまえのお母さんは死んでしまうぞ」という台詞を口にするのではないかと思ったが、さすがにディーモンも賢明でそれは避けて通った。何があろうとマリーナはそれで「死ぬ」ことはない。

総コメント数:3 投稿日時:2018-03-29 17:31:26

P.155 の気になるフレーズ

下へ。私の最初は、枯れた雛菊が輻にからまっている乗り物で、私の二番めは、「金」を表す旧マンハッタンの俗語。そして私の全体は穴を開けます。

総コメント数:1 投稿日時:2018-03-29 17:37:08

P.161 の気になるフレーズ

シドラにあるホテルのバルコニーから、支配人に言われるままに目をやると、オレンジ色の日没の航跡がラヴェンダー色の海のさざ波を金魚の鱗に変えていて、(後略)

総コメント数:1 投稿日時:2018-03-30 09:17:32

P.217 の気になるフレーズ

己を見失いはじめると、彼女は遠ざかりゆく一連のリュセットに対して――鏡の錯視による退行の中で次から次へと伝えてくれと言いながら――死とはつまるところ孤独の無限の断片をより完全に拾い集めたものにすぎないのだ、と教えてやるのがいいと思った。

総コメント数:1 投稿日時:2018-03-30 09:33:13

P.268 の気になるフレーズ

おそらく時間の感覚を暗示する唯一のものはリズムなのだ。リズムの反復するビートではなく、そうした二拍のあいだの間隔、黒い拍のあいだの灰色の間隔だ。微妙な間隔。規則正しい鼓動そのものは、計測という惨めな考えを呼び戻すだけだが、しかしその中間に真の時間のようなものが潜んでいる。どうすればその柔らかな窪みからそれを抽出することができるだろうか?

総コメント数:2 投稿日時:2018-04-03 09:04:44

P.274 の気になるフレーズ

私は時間のない空間は想像できないが、空間のない時間は充分に想像できる。「時‐空間」――まさしくハイフンがインチキ臭くみえる、あのおぞましいハイブリッド。空間が大嫌いでも時間は大好き、という人間がいてもおかしくはない。

総コメント数:4 投稿日時:2018-04-03 09:14:08

P.276 の気になるフレーズ

アウグスティヌスは過去をもはやないもの、未来をまだないものと定義した(実際には未来とはまったく別の範疇の思考に属する幻であり、少なくともつい一瞬前にはここに存在していた過去とは根本的に異なっている――どこに置き忘れたのかな?ポケットの中? しかし探すことじたいがすでに「過ぎ去ったもの」なのだ。)

総コメント数:2 投稿日時:2018-04-03 09:19:17

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