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闇の奥 の読書会ページ

闇の奥(9784334751913)

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闇の奥

著者:ジョウゼフ・コンラッド/黒原敏行

出版社:光文社 (2009年09月)

ISBN-10:4334751911

ISBN-13:9784334751913

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P.14 の気になるフレーズ

おかしなことを言うようだが、ほとんどの船乗りは出不精な生活を送っている。ものの見方や考え方はまさに定住者のそれなのである。船はすなわち家で、そこから出ることはない。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-06 06:47:47

P.30 の気になるフレーズ

年寄りの医者は俺の脈を取るあいだ、ほかのことを考えているように見えた。だが、『よし、これなら向こうでも大丈夫』と呟いたあとは、若干の熱意を示して、頭の寸法を測らせてもらえないかと訊いてきた。ちょっとびっくりしたが、どうぞと答えると、おもむろにノギスのような器具を取り出して、頭の前後の幅やら何やら、いろんな方向から寸法を測り、丁寧にノートを取った。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-08 07:08:04

P.89 の気になるフレーズ

河の道筋は前方でちゃんと開けていくが、船のうしろでは次々と閉じていくように感じられた。まるで密林が両側からすっと歩み寄って、俺たちが帰れないようにしていると言った感じだ。俺たちは闇の奥へますます深く入り込んでいった。とても静かだった。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-10 05:56:29

P.95 の気になるフレーズ

俺は戸口のそばで一冊の本を拾い上げた。表紙が取れ、ページは何度もめくられてひどく汚れ、よれよれだった。背が白い木綿糸で丁寧に綴じ直されているが、その糸はまだきれいだった。これはすごい発見だ。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-11 08:02:31

P.101 の気になるフレーズ

男は、『やつらを捕まえてくれ』と、血走った眼を大きく見開き、尖った歯を覗かせて鋭く言った。『捕まえて、俺たちにくれ』。それで俺が、『くれって?もらってどうする』と訊くと、『食う!』とぶっきらぼうに答えて、手摺に片肘をかけ、威厳のある思慮深げな様子で霧の中を覗き込んだ。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-12 05:52:45

P.103 の気になるフレーズ

飢えという悪魔に苛まれつづけていた連中が、なぜ俺たちを襲わなかったのか――向こうは三十人、こっちは五人――たっぷり御馳走が食えるのに――今思うと不思議だよ。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-12 05:58:01

P.111 の気になるフレーズ

夥しい数の細い棒が、びっしり宙を埋めて飛んでいた。俺の鼻先をかすめ、あるいは下の甲板に落ち、あるいは背後の操舵室に当たった。その間、河も、岸辺も、森も、ひどく静かで――静まり返っている。聴こえるのは船尾外輪が水を打つ重い音と、棒の群れがびしびしと飛ぶ音だけだ。沈み木はどうにかやり過ごしたが、なんと、飛んでいるのは矢だ!矢の攻撃だ!

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-13 05:51:35

P.126 の気になるフレーズ

こうして微妙な絆が生まれたが、俺がその絆を意識したのは、それが不意に断ち切られた時だった。あの男が槍で貫かれた時に向けてきた眼差しの深い親密さは、今でも俺の記憶に残っている――まるで死に別れる瞬間に互いが遠い親類同士だとわかったといった感じだった。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-13 06:07:00

P.133 の気になるフレーズ

俺はタウスンの本を渡してやった。青年は俺にキスせんばかりだったが、どうにか自制してくれた。『この本だけ忘れてきたんですよ。もうないものと諦めてました』と恍惚の表情で本を眺めた。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-16 06:17:36

P.136 の気になるフレーズ

彼が望んだのはただ生き延びること、そして途方もない危険を冒し、無一物の極みにありながらも前に進むことだった。

総コメント数:1 投稿日時:2018-04-16 06:19:07

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