ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス の読書会ページ
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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス 著者:スティーヴン・H.ストロガッツ/田中久陽 出版社:丸善出版 (2015年01月30日頃) ISBN-10:4621085808 ISBN-13:9784621085806
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・直線上のベクトル場はすべて勾配系である。
証明)1次元系$\dot{x}=f(x)$を考える。$f(x)$は$x$の滑らかな実数値の関数であるので、
\[ f(x) = - \frac{d V(x)}{d x} \]となるような関数$V(x)$をもつ。すなわち、ポテンシャル関数$V(x)$を常に持つことができるので、直線上のベクトル場はすべて勾配系である。
・円上のベクトル場の場合
解)系を$\dot{\theta} = f(\theta)$と表すと、$f(\theta)$は$f(\theta + 2\pi) = f(\theta)$を満たす。
例えば、一様な振動子$f(\theta)=\omega$の場合を考えると、これは$f(\theta + 2\pi) = f(\theta)$を満足する。
一方、$f(\theta)= -d V(\theta)/d \theta$となる$V(\theta)$は、
\[ V(\theta) = - \omega \theta + C \]となる。この関数$V(\theta)$は$V(\theta+2\pi) \neq V(\theta)$となり、1価関数ではない。
したがって、円上のベクトル場はすべて勾配系になるとは限らない。
解答者:goodbook 解答日時:2021-01-22 05:20:26
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