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NO. 00187403 DATE 2024 04 19

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス の読書会ページ

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス

著者:スティーヴン・H.ストロガッツ/田中久陽

出版社:丸善出版 (2015年01月30日頃)

ISBN-10:4621085808

ISBN-13:9784621085806

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P.312の問題番号「8.1.9」への解答

系$\ddot{x}+b \dot{x} -kx+x^3=0$
解)$\dot{x}=y$とすると、系は
\[ \dot{x}=y, \ \ \dot{y} = -b y + k x -x^3 \]と表すことができる。この系は
$k \leq 0$のとき、1つの固定点$(0,0)$をもち、$k>0$のとき、3つの固定点$(0,0), \ \ (\pm \sqrt{k},0)$をもつ。
各固定点でのヤコビ行列をもとめると、次のようになる。
\[ (0, 0) \ : \ J = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ k & -b \end{pmatrix}, \\
\tau=-b, \ \ \Delta = -k, \ \ \tau^2 - 4 \Delta = b^2+4k \]となり、$k>0$ではサドル、$k<0, \ \ b>0$では安定な固定点、$k<0, \ \ b<0$では不安定な固定点となる。
\[ (\pm \sqrt{k}, 0) \ : \ J = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ -2k & -b \end{pmatrix}, \\
\tau=-b, \ \ \Delta = 2k, \ \ \tau^2 - 4 \Delta = b^2-8k \]となり、$k>0, \ \ b>0$では安定な固定点、$k>0, \ \ b<0$では不安定な固定点となる。
したがって、この系は$b>0$のとき、固定点$(0,0)$において$k=0$で超臨界ピッチフォーク分岐を起こし、$b<0$のとき、固定点$(0,0)$において$k=0$で亜臨界ピッチフォーク分岐を起こすことがわかる。
また、$(b,k)$平面において、$k<0$の領域では固定点$(0,0)$に対して$\tau^2 - 4 \Delta = b^2+4k$であるので、$k>-b^2/4$では、$b>0$のとき安定ノード、$b<0$のとき不安定ノードとなり、$k<-b^2/4$では、$b>0$のとき安定スパイラル、$b<0$のとき不安定スパイラルとなる。
一方、$k>0$の領域では2つの固定点$(\pm \sqrt{k},0)$に対して$\tau^2 - 4 \Delta = b^2-8k$であるので、$k<b^2/8$では、$b>0$のとき安定ノード、$b<0$のとき不安定ノードとなり、$k>b^2/8$では、$b>0$のとき安定スパイラル、$b<0$のとき不安定スパイラルとなる。
結果として、安定性ダイアグラムは添付図のようになる。

解答者:goodbook 解答日時:2021-04-02 05:10:27

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