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NO. 00187972 DATE 2024 04 25

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで の読書会ページ

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで

著者:Strogatz,StevenHenry,1959- 田中,久陽 中尾,裕也 千葉,逸人,1982-

出版社:丸善出版 (201501)

ISBN-10:4621085808

ISBN-13:9784621085806

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P.315の問題番号「8.2.10」への解答

\[ \dot{x}=B-x-\frac{xy}{1+qx^2}, \ \ \dot{y}=A-\frac{xy}{1+qx^2} \] 解)この系の固定点は
\[ \left( B-A, \frac{A(1+q(B-A)^2)}{B-A} \right) \]となる。この固定点でのヤコビ行列は
\[ J = \begin{pmatrix} -1+\frac{A(q(B-A)^2-1)}{(B-A)(1+q(B-A)^2)} & -\frac{B-A}{1+q(B-A)^2} \\ \frac{A(q(B-A)^2-1)}{(B-A)(1+q(B-A)^2)} & -\frac{B-A}{1+q(B-A)^2} \end{pmatrix}, \\
\tau=\frac{q(2A-B)(B-A)^2-B-(B-A)^2}{(B-A)(1+q(B-A)^2)}, \ \ \Delta = \frac{B-A}{1+q(B-A)^2} \]となる。ホップ分岐が起こる条件は$\tau=0, \ \ \Delta>0$であることから、
\[ q = \frac{B+(B-A)^2}{(2A-B)(B-A)^2}, \ \ B>A \]のとき、ホップ分岐が起こることがわかる。また、$q>0$であるので、$A,B$に対する条件は、
\[ A<B<2A \]となる。これらの式を満たす$A,B,q$をそれぞれ$A_c, B_c, q_c$とおく。添付図に$A_c=2, \ \ B_c=3, \ \ q_c=4$としたとき、$B<B_c$と$B>B_c$の場合の相図を示す。$B<B_c$のとき、$\tau<0$となり、固定点は安定スパイラルになる。一方、$B>B_c$のとき$\tau>0$となり、固定点は不安定スパイラルとなり、その周りに安定なリミットサイクルが現れる。したがって、この系は超臨界ホップ分岐を起こしていることがわかる。

解答者:goodbook 解答日時:2021-04-25 07:56:32

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