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NO. 00187964 DATE 2024 04 25

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス の読書会ページ

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス

著者:スティーヴン・H.ストロガッツ/田中久陽

出版社:丸善出版 (2015年01月30日頃)

ISBN-10:4621085808

ISBN-13:9784621085806

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P.317の問題番号「8.3.1」への解答

系$\dot{x}=1-(b+1)x+ax^2y, \ \ \dot{y}=bx-ax^2y$
(a) この系の固定点は$(1,b/a)$。ヤコビ行列は
\[ J = \begin{pmatrix} b-1 & a \\ -b & -a \end{pmatrix}, \ \ \tau=b-a-1, \ \ \Delta =a \]となるので、$b<a+1$のとき安定スパイラルとなり、$b>a+1$のとき不安定スパイラルとなる。
(b) 添付図参照。ヌルクラインは青線で、トラッピング領域は例えば緑色の領域のようにとれる。
(c) $b_c=a+1$とすると、(a)の結果より$b<b_c$のとき$\tau<0, \ \ \Delta>0$であるので固有値の実部は負であり、$b$が増加し$b>b_c$となると$\tau>0, \ \ \Delta>0$となるので固有値の実部は生となる。つまり、$b=b_c$でホップ分岐を起こすことがわかる。
(d) (b)の結果から添付図のようにトラッピング領域を構成できる。したがって、$b>b_c$のとき、固定点がリペラーになることを考慮すると、ポアンカレ-ベンディクソンの定理よりリミットサイクルが存在することがわかる。
(e) 振動数は分岐点における固有値の虚部によって近似されるので、
\[ \omega \approx \sqrt{\Delta} = \sqrt{a} \]となる。したがって、リミットサイクルの周期は
\[ T \approx \frac{2\pi}{\sqrt{a}} \]で近似される。

解答者:goodbook 解答日時:2021-05-01 06:01:44

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