アーダ. 下 の読書会ページ
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アーダ. 下 著者:Nabokov,VladimirVladimirovich,1899-1977 若島,正,1952- 出版社:早川書房 (201709) ISBN-10:4152097116 ISBN-13:9784152097118
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意見、感想、コメントなど
気になるフレーズの投稿一覧
P.280 の気になるフレーズ 過去は時計を必要としないし、過去の出来事の継起は時計の時間ではなく、もっと時間の本物のリズムに合致した何かである。すでにほのめかしたように、暗い鼓動と鼓動の合間にある薄暗い間隔には、時間の織物の感触がある。 総コメント数:1 投稿日時:2018-04-03 09:28:58 |
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P.282 の気になるフレーズ この今らしさというものが我々の知る唯一の現実である。それはもはやないものという彩色された無の後、そして未来という絶対的な無の先に来る。 総コメント数:2 投稿日時:2018-04-03 09:36:02 |
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P.293 の気になるフレーズ 彼は彼女を見送った――そして、まるで硝子管に入ったデカルトの浮沈子のように、まるで直立不動の姿勢を取っている時間の亡霊のように、寒々とした五階の部屋へと上がっていった。この十七年という惨めな年月を、もし一緒に暮らしていたとすれば、ショックや恥ずかしさを味わうこともなかっただろう。二人の加齢は緩やかな調整となり、時間そのもののように知覚することもできなかっただろう。 総コメント数:1 投稿日時:2018-04-03 11:39:01 |