ラヴェル の読書会ページ
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ラヴェル 著者:Echenoz,Jean 関口,涼子,1970- 出版社:みすず書房 (200710) ISBN-10:4622073323 ISBN-13:9784622073321
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意見、感想、コメントなど
気になるフレーズの投稿一覧
P.99 の気になるフレーズ ガリミール四重奏団がパリにやってきたのを好機として、プロデューサーのカネッティはポリドール社にラヴェルの『弦楽四重奏』を録音するように提案した。カネッティはラヴェルに、録音現場にスーパーバイザーとして来ていただければ光栄だと伝える。よろしい、とラヴェルは言う、行きましょう。調整室におさまり、指揮をしようとはせず録音に立ち会う。(中略)終わった後で、演奏家が楽器をケースにしまい、自分の身をコートにしまっている間に、ラヴェルはカネッティの方に向いて言う。とても良かった、本当に良かった、作曲家の名前をもう一度教えてください。このエピソードを必ず信じる義務はない。 総コメント数:1 投稿日時:2019-08-23 05:41:06 |
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P.102 の気になるフレーズ エレーヌがやって来て、彼を気づかい、ここで何をしているの、と尋ねる。彼はただ、待っているんだ、と答えるが、何を待っているのかは具体的には言わない。 総コメント数:1 投稿日時:2019-08-25 12:10:54 |
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P.108 の気になるフレーズ ラヴェルはそれらすべてをはっきりと観察している、転落の主体であるとともに注意深い観客でもあり、自分の知性にもはや応えない身体の中に生きながら埋葬され、自らの内部に他人が生きているのを眺めているのだ。 総コメント数:1 投稿日時:2019-08-23 06:40:15 |
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P.113 の気になるフレーズ ラヴェルは優しく言う、違うね、頭を切るんだろう、知っているよ。それから白い布でターバンを巻くと、ラヴェルは覚悟が決まったようで、思いもよらずアラビアのロレンスに似てしまったねえ、と言って誰より先に微笑んだ。 総コメント数:1 投稿日時:2019-08-25 12:23:22 |
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P.117 の気になるフレーズ この小説は、すべてが音楽でできているかのようなのです。ラヴェルという作曲家をめぐって、そしてその曲や彼を取り巻く演奏家、作曲家、指揮者などが描かれるだけではなく、文体自体が、丹念に計算された指揮のように、繊細なリズムを刻んでいるのです。 総コメント数:1 投稿日時:2019-08-23 06:45:35 |