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NO. 00010342 DATE 2024 04 18

読書論 の読書会ページ

読書論(9784004150879)

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読書論

著者:小泉 信三

出版社:岩波書店 (1950年10月25日頃)

ISBN-10:4004150876

ISBN-13:9784004150879

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気になるフレーズの投稿一覧

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P.16 の気になるフレーズ

読む本のページ数のみを数えて喜ぶのは無意義であるが、努力して大冊を征服することは、人生の勉強としても大切なことであり、十数日、或いは数十日わき目もふらず一冊の本に取りついて、それを読み、且つ読みおえるという努力と忍耐とは、必ず人に何物かを与えずにはおかない。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-18 05:51:00

P.24 の気になるフレーズ

私の特に言いたいと思うのは、大抵の本は繰り返して読めば解るもの、また意外によく解るものだと謂うにある。要するに、本を恐れずに読むこと、難解の箇処に出逢っても、それに辟易しないで読み進むことを、私はすすめたいのである。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-18 05:57:14

P.33 の気になるフレーズ

「鼻のところにて、『フルヘッヘンド』〔綴りはVerheffend〕せしものなりとあるに至りしに、此語わからず。(中略)其頃『ウォールデンブック』釈辞書といふものなし。ようやく長崎より良沢求め帰りし簡略なる一小冊ありしを見合たるに『フルヘッヘンド』は釈註に、木の枝を断ちたる迹、其迹『フルヘッヘンド』をなし、又庭を掃除すれば、其塵土聚り『フルヘッヘンド』すといふ様によみ出せり。これは如何なる意味なるべしと、又例の如くこじつけ考ひ合ふに、弁へ兼なり。時に、翁(玄白)思ふに、木の枝を断りたる跡癒れば堆くなり、又掃除して塵あつまればこれもうづだかくなるなり。鼻は面中に在りて堆起せるものなれば、『フルヘッヘンド』は堆といふことなるべし。然れば此語は堆と訳しては如何といひければ、各々之を聞て甚だ尤なり、堆と訳さば正当すべしと決定せり。其時のうれしさは何にたとへんかたもなく、連城の玉をも得し心地せり」

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-19 05:24:12

P.50 の気になるフレーズ

元来読んだものについて疑義を質し合い、論じ合うということは、読書家にとって何より楽しく、この点からいって読書会というものの価値は極めて大きい。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-21 07:14:56

P.60 の気になるフレーズ

要するに私の言いたいのは、本を読んだら読み放しにしないで、少くも大切な本は、その読んだことについて何か書いて置くことが、読書の感興とそうしてまた併せてその利益を一層大きくするゆえんだというにある。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-30 06:13:58

P.66 の気になるフレーズ

警戒を要するのは、間断なく読書に耽り、書籍にばかり倚頼する余り、ただ偏えに書中の記載を信じて、自分の目で見たものは重んぜず、本に書いてあることのみ求め、或いは自分で考えずに、著者に代って考えて貰うことの易きに就く習性が、とかく養われ勝ちであることこれである。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-30 06:22:16

P.79 の気になるフレーズ

昔、私がまだ二十代の青年でイギリスのケムブリッジに在学中のことであった。或る日、同大学キングス・カレッジの政治学者某氏と汽車で同車したことがある。粗服をつけ、哲人の俤あるこの学者は、携えた書物を開いて二、三十分間喰い入るように読み、さて本を膝に置き、目を車窓外の景色に放って、黙然として沈思すること同じく二、三十分、また本を取り上げて読むこと前のごとく、次いでまた窓外を眺めることも前のごとくにして、幾時間にわたって読み進んで行った。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-30 06:24:47

P.116 の気になるフレーズ

とにかく、書斎の隅から隅へ往復しつつ、或いは長椅子の上に寝そべりつつ思索に耽るとき、心がけるべきは、瞬間に来て瞬間に去る思想の影を、その消え去るままに委することなく、突嗟の間に捉えてこれを引き留めることである。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-30 06:36:42

P.131 の気になるフレーズ

船の船長だったら、十三日の金曜日に構わず出帆するという方であったろう。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-30 06:47:26

P.135 の気になるフレーズ

「福翁自伝」によれば、福沢諭吉も学問に対する興味を覚えたのが晩く、十四、五になって始めて本気で本を読みだしたと語っている。

総コメント数:1 投稿日時:2020-03-30 06:49:28

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