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アーダ〔新訳版〕 上 の読書会ページ

アーダ〔新訳版〕 上(9784152097101)

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アーダ〔新訳版〕 上

著者:ウラジーミル・ナボコフ/若島 正

出版社:早川書房 (2017年09月21日頃)

ISBN-10:4152097108

ISBN-13:9784152097101

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P.218の気になるフレーズ

僕たちが教わっているフランス文学の教授の説では、マルセルとアルベルチーヌの恋愛の描き方にそもそも、哲学的でそれゆえ芸術的な、由々しい欠陥があるというんだ。語り手が同性愛者で、アルベルチーヌのぽっちゃりとした頬は要するにアルベルチーヌのぽっちゃりとした尻だということを、もし読者が知っているとしたら描き方が納得できる。ところが、芸術作品を味わい尽くすために、そういうことだとか、作者の性的嗜好について読者が多少なりとも知っておくことは、前提にもならないし要求もされないとしたら、描き方がチンプンカンプンというわけだ。(中略)作者の汚れ物を調べた洗濯女もどきでないと味わえないような小説なんて、芸術的に見て失敗作だ、というのが教授の結論なのさ。

総コメント数:4 投稿日時:2018-03-29 11:16:33

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気になるフレーズへのコメント

1

教授の詭弁

『ロリータ』の作者ナボコフ。彼の作品もこんな風に批判されたことがあるのでしょうか?

投稿者:kukka55 投稿日時:2018-03-29 11:16:33

2

批判はあったでしょうね

最近読んでRETHACでも紹介していた「刑務所の読書クラブ」(原書房)で、
「ロリータ」を課題本とした読書会の話が載っていました。
http://www.rethac.com/book_info.php?isbn=9784562054657&SearchIndex=Books
その本のp.258に
『少女愛というタブーに踏み込んだ衝撃的な内容のため出版を断られ、最初はパリで刊行。その後、イギリスでの大論争を受けてアメリカでも刊行され、3週間で10万部を売り上げた。』とありますので、
やはり、批判されたのでしょうね。

ところで、この「刑務所の読書クラブ」の「ロリータ」の回。
著者と囚人の読書会の模様が白熱していて、非常に面白かったです。
機会があれば、読んでみてください。

投稿者:goodbook 投稿日時:2018-03-31 06:46:56

3

ロリータも読んだので

谷崎潤一郎の『痴人の愛』と一緒に読みました。卒論書いてた時期くらいなので、かなり前ですが。この本も面白そうですね。それにしても本当にたくさんの本を読んでおられますね。速読術とか??

投稿者:kukka55 投稿日時:2018-04-01 09:55:08

4

そんなに読んでないです

kukka55さん、コメントありがとうございます。
本はそんなにたくさん読んでないですよ(笑)。
ただ、あまり分野を限定せず、いろいろな分野の本を読みたいとは思っています。
ちなみに、速読は苦手です…。

投稿者:goodbook 投稿日時:2018-04-02 06:02:26