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すべての、白いものたちの(9784309207605)

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すべての、白いものたちの

著者:ハン・ガン/斎藤 真理子

出版社:河出書房新社 (2018年12月27日頃)

ISBN-10:430920760X

ISBN-13:9784309207605

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P.48の気になるフレーズ

私はもう、自分に尋ねない。
この生をあなたに差しだして悔いはないかと。

総コメント数:4 投稿日時:2019-07-08 18:19:30

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気になるフレーズへのコメント

1

だから、しんどいんちゃう?

って言いたくなってしまいました。
繰り返し親から聞かされ続けた「姉の死」、その強烈なイメージに苦しむ気持ちは理解できても、この覚悟にはちょっとついていけない感じがします。

投稿者:kukka55 投稿日時:2019-07-08 18:19:30

2

あなたって誰?

このフレーズ、なんか違和感があったのですが、
何度も読んでいるうちに、その違和感がやっとわかりました。
ここでの「あなた」というのが誰を差しているのかがよくわからなかったから。

それでさらに考えたのですが、
ここでの「あなた」は「私」とか「自分」を差しているのではないでしょうか。
「(私は)この生をあなた(自分)に差しだして悔いはないか」
つまり、「自分の自由に生きて行っていいか」ということを言いたいのではないかと。

自分ではこれ凄い発見だと思ったのですが、
kukka55さんはすぐにわかったっぽいですね…。

投稿者:goodbook 投稿日時:2019-07-12 06:16:33

3

そういう解釈は出来てなかったです

「あなた」は「私」なのか…。素敵な解釈ですね。そうか。そうかも知れないです。

私は「たった二時間の姉の生と死の物語」の強烈なイメージに抗い、苦しむのをやめて、姉の代わりとしてでも良いから、このまま自分の生を生きよう。という決心なのかと思ったんです。だからこそ、あの結びのフレーズなのかな、と。
これは偏見なのかも知れないんですが、私には親類や友達に韓国にルーツのある人がたくさんいて、そのみんなに共通した、ある種の「逆境好き」と思えるような一面がある気がするんです。苦難、衝突、激情、そういうものを避けずに敢えてどっぷり浸かろうとする、強さとプライド。それに引っ張られて解釈してしまった気がします。

投稿者:kukka55 投稿日時:2019-07-12 09:23:34

4

あ、そうか

自分は「生を差しだす」=「自由に生きる」という解釈をしていました。
そうなると、
「この生を差しだして悔いはないか」=「自由に生きてもいいか」
という解釈ができるのですが、
「この生をあなたに差しだして悔いはないか」となると、
やはり「あなたに」が良く分からなくなってしまうんですよね。
だから、「あなた」=「自分」とすれば、なんかしっくりくるような気がしました。

一方で、「生を差しだす」=「死ぬ」と解釈もできますね。
その場合は、
「この生を差しだして悔いはないか」=「死んでもいいか」
となります。となると、
「この生をあなたに差しだして悔いはないか」
=「あなたのために死んでもいいか」
になります。
もともと「この生をあなたに差しだして悔いはないか」の前に、
「私はもう、自分に尋ねない」と言っているので、
結局は「自分の生を生きよう」となる訳ですね。

後者の方が自然な気がしました。

投稿者:goodbook 投稿日時:2019-07-13 07:05:54