自宅で参加できる読書会
NO. 00015306 DATE 2024 04 27

数学難問BEST100 : 高校数学の知識なしでも解ける歴史的良問を厳選! の読書会ページ

数学難問BEST100 : 高校数学の知識なしでも解ける歴史的良問を厳選!(9784569823560)

数学難問BEST100 : 高校数学の知識なしでも解ける歴史的良問を厳選!

著者:小野田,博一

出版社:PHP研究所 (201503)

ISBN-10:4569823564

ISBN-13:9784569823560

意見、感想、コメントなど

問題解答の投稿一覧

この本の問題に解答する

P.42の問題番号「Q20」 に対する解答

解答ではなく、コメント(というよりメモ)。
なぜ、「(-1,0)を通る傾きuの直線」を考えるのか?
それは、uが有理数のときに
中心(0,0)、半径1の円とこの直線との交点を有理数で表現できるから。

投稿者:goodbook 投稿日時:2015-10-24 06:04:02

P.61の問題番号「Q27」 に対する解答

アリスタルコスの不等式
1/20 < x < 1/18 (※ x = sin( 3°))
のp.62とは違う証明

斜辺の長さが1、鋭角の1つが3°の直角三角形を考える(p.61の図)。
まず、xは、半径が1で中心角が3°の扇形の円弧の長さより小さいので
 x < π/60
となる。ここで、π < 10/3 であることを考えると、
 x < 1/18
となる。一方、
上記、直角三角形の面積は、半径√(1-x^2)で中心角が3°の扇形
(つまり、直角三角形に内接する扇形)の面積より大きいので
 π(1-x^2)/120 < x √(1-x^2) / 2
すなわち、
 x > 1 / √(1 + (60/π)^2)
が得られるが、この右辺は1/20より大きいので、
 x > 1/20
となる。
これらの結果により、アリスタルコスの不等式が証明される。

投稿者:goodbook 投稿日時:2015-10-27 05:33:07

P.76の問題番号「Q39」 に対する解答

レギオモンタヌスの問題1
連立方程式
x + y + z = 240
97x + 56 + 3z = 16047
の正の整数解を求める問題の解法

まず、2つの式からzを消去すると、
94x + 53y = 15327
次に、x' = 2x とおき、47 = 50 - 3、53 = 50 + 3であることを利用すると、
50(x' + y) - 3(x' - y) = 15327
と書きかえることができ、さらに15327 = 306×50 + 3×9とできることから、
50(x' + y - 306) = 3(x' - y + 9)
とできる。したがって、
x' + y - 306 = 3t
x' - y + 9 = 50t
すなわち、
4x = 53t + 297 = 53(t + 5) + 32
2y = -47t + 315 = 47(7 - t) - 14
が得られる。ここで、x,yは整数であることを考慮すると、
t + 5は4の倍数でなくてはならないので、t + 5 = 4sとおくと、
x = 53s + 8
y = 94(3 - s) - 7
となる。もとの式から、zは
z = 41s - 43
x,y,zが正の整数であることを考えると、結局s = 2のみがその条件を満たす。
結果、
(x,y,z) = (114,87,39)
が得られる。

投稿者:goodbook 投稿日時:2015-10-30 04:49:44

P.76の問題番号「Q40」 に対する解答

レギオモンタヌスの問題2の解答

N = 10x + 3 = 13y + 11 = 17z + 15
とおく。3と4式を変形すると、
10x + 3 = 13(y + 1) - 2 = 17(z + 1) - 2
となり、3つの式それぞれに2を加えると、
5(2x + 1) = 13(y + 1) = 17(z + 1)
したがって、
2x + 1 = 13*17t
y + 1 = 5*17t
z + 1 = 5*13t
となる。ここで、2x + 1は奇数となることを考慮して、t = 2k + 1とすると、
x = 221k + 110
y = 170k + 84
z = 130k + 64
となる。結局、
N = 2210k + 1103
となる。

投稿者:goodbook 投稿日時:2015-10-30 05:13:58

P.116の問題番号「Q62」 に対する解答

A62の補足:なぜ、φ、ψが出てきたのか?
Q61でフィボナッチ数列の漸化式は
 F_n = F_{n-1} + F_{n-2} …(1)
であることが分かっている。この式をある定数a,bを使って、
 F_n - a F_{n-1} = b ( F_{n-1} - a F_{n-2} ) …(2)
の形に変形することができたとすると、等比数列の一般項の形で
 F_n - a F_{n-1} = ( F_1 - a F_0 ) b^{n-1} …(3)
が得られる。そこで、(2)式を展開し、(1)式と比較すると、a,bは
 a + b = 1
a * b = -1
を満たせば良いことが分かる。これは2次方程式
 x^2 - x - 1 = 0
の解である。そのため、φ、ψがここで出てきている。

ちなみに、(3)式から
 F_n - φ F_{n-1} = ( F_1 - φ F_0 ) ψ^{n-1}
 F_n - ψ F_{n-1} = ( F_1 - ψ F_0 ) φ^{n-1}
の関係式が得られるので、両辺を引いて、F_0 = 0, F_1 = 1を使うと
フィボナッチ数列の一般項が得られる。

投稿者:goodbook 投稿日時:2015-11-20 06:14:32

P.119の問題番号「Q64」 に対する解答

この問題の別解答
※でも個人的には、以下の解答よりP.120にある解答の方が直感的で好きです。

1/2 + 2/4 + 3/8 + …
= 1/2 + 1/4 + 1/4 + 1/8 + 1/8 + 1/8 + …
= 1/2 ( 1 + 1/2 + 1/4 + … )
+1/4 ( 1 + 1/2 + 1/4 + … )
+1/8 ( 1 + 1/2 + 1/4 + … ) + …
= 1/2 ( 1 + 1/2 + 1/4 + … )^2   (1)
と変形できる。ここで、
f(n) = 1 + 1/2 + 1/4 + … + 1/2^n
とおく。f(n)は漸化式
f(n) - f(n-1) = 1/2^n , f(0) = 1
を満たす。さらに、
g(n) = 2^n f(n) + 1
とおくと、上記の漸化式は
g(n) = 2 g(n-1) , g(0) = 1
と変形でき、g(n)は等比数列として
g(n) = 2^{n+1}
となる。結局、
f(n) = 2 - 1/2^n
が得られるので、これを(1)式に代入し、nが十分大きいと考えると、
1/2 + 2/4 + 3/8 + … = 2
が得られる。

投稿者:goodbook 投稿日時:2015-12-04 04:29:07

P.151の問題番号「Q86」 に対する解答

任意の三角形ABCの各辺に任意の点P,Q,Rがある
(それぞれ辺BC,CA,AB上にあり、AP,BQ,CRは一点で交わる)とき
 (AR/RB)*(BP/PC)*(CQ/QA) = 1

P.152とは別の解法:面積を利用する方法

△ABCの面積を1とする。
このとき、△ABXの面積は
△ABX = (AQ/AC)*(BX/BQ)

△ABX = (BP/BC)*(AX/AP)
の2つの表現ができる。この2つの表現から、
 BP/QA = (BC/AC)*(BX/BQ)*(AP/AX) …(1)
が得られる。同様に、
△BCX = (RB/AB)*(XC/RC) = (CQ/AC)*(XB/BQ)
△CAX = (PC/BC)*(AX/PA) = (AR/AB)*(XC/RC)
となり、それぞれ
 CQ/RB = (AC/AB)*(XC/RC)*(BQ/XB) …(2)
 AR/PC = (AB/BC)*(AC/PA)*(RC/XC) …(3)
が得られる。最後に
(1)(2)(3)式の両辺を掛け合わせると、
 (BP/QA)*(CQ/RB)*(AR/PC)
  = (AR/RB)*(BP/PC)*(CQ/QA) = 1
が得られる。

投稿者:goodbook 投稿日時:2015-12-12 07:34:30