自宅で参加できる読書会
NO. 00189072 DATE 2024 05 06

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス の読書会ページ

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

楽天へのリンク

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス

著者:スティーヴン・H.ストロガッツ/田中久陽

出版社:丸善出版 (2015年01月30日頃)

ISBN-10:4621085808

ISBN-13:9784621085806

意見、感想、コメントなど

投稿一覧に戻る

P.159の問題番号「5.3.5」への解答

$\dot{R}= aR + bJ, \ \ \dot{J} = bR+aJ$
この方程式を行列の形で書くと、
\[ \begin{pmatrix} \dot{R} \\ \dot{J} \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} a & b \\ b & a \end{pmatrix} \begin{pmatrix} R \\ J \end{pmatrix} = A \begin{pmatrix} R \\ J \end{pmatrix} \]となる。このとき、行列$A$のトレース$\tau$と行列式$\Delta$は\[ \tau = 2a, \ \ \Delta = a^2-b^2, \ \ \tau^2 - 4 \Delta = 4 b^2 > 0 \]となる。また、行列$A$の固有値と固有ベクトルは
\[ \lambda_1 = a+b, \ \ \boldsymbol{v}_1 = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} \\ \lambda_2 = a-b, \ \ \boldsymbol{v}_2 = \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \end{pmatrix} \]となる。
i) $a+b > a-b > 0$の場合、固定点のタイプは不安定ノードとなる。これは時間が経つと、お互いをどんどん好きになる、またはお互いをどんどん嫌いになることを示している。
ii) $a-b > a+b > 0$の場合、固定点のタイプは不安定ノードとなる。これは時間が経つと、一方が相手をどんどん好きになるが、もう一方は相手をどんどん嫌いになることを示している。
iii) $a+b>0, \ \ a-b<0$の場合、固定点のタイプはサドル点となる。これは時間が経つと、お互いをどんどん好きになる、またはお互いをどんどん嫌いになることを示している。
iv) $a+b<0, \ \ a-b>0$の場合、固定点のタイプはサドル点となる。これは時間が経つと、一方が相手をどんどん好きになるが、もう一方は相手をどんどん嫌いになることを示している。
v) $a+b<0, \ \ a-b<0$の場合、固定点のタイプは安定ノードとなる。これは時間が経つと、お互いに好き嫌いの感情が亡くなっていくことを示している。
vi) $a+b > 0, \ \ a-b = 0$の場合、固定点は孤立していない。これは時間が経つと、お互いをどんどん好きになる、またはお互いをどんどん嫌いになることを示している。
vii) $a-b > 0, \ \ a+b = 0$の場合、固定点は孤立していない。これは時間が経つと、一方が相手をどんどん好きになるが、もう一方は相手をどんどん嫌いになることを示している。
viii) $a+b < 0, \ \ a-b = 0$の場合、固定点は孤立していない。これは時間が経つと、一方が相手を好きになり、もう一方は相手を嫌いになる状態に落ち着いていくことを示している。
ix) $a-b < 0, \ \ a+b = 0$の場合、固定点は孤立していない。これは時間が経つと、お互いに相手を好きになるか、お互いに相手を嫌いになるかの状態に落ち着いていくことを示している。

解答者:goodbook 解答日時:2020-07-28 06:29:08

コメントを書き込む

問題解答へのコメント

まだ、コメントはありません。