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NO. 00190922 DATE 2024 05 17

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス の読書会ページ

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス

著者:スティーヴン・H.ストロガッツ/田中久陽

出版社:丸善出版 (2015年01月30日頃)

ISBN-10:4621085808

ISBN-13:9784621085806

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P.255の問題番号「7.3.8」への解答

系$\dot{r}=r(1-r^2) + \mu r \cos \theta, \ \ \dot{\theta} = 1$
$\mu<1$の場合は、例題7.3.1でポアンカレ-ベンディクソンの定理により閉軌道が存在することが示されているので、$\mu \geq 1$について、さまざまな値に対して相図をプロットしてみた。その結果、$\mu$が大きくなるにつれて、閉軌道は下部の方が原点に近づいていくことがわかる。閉軌道が存在しなくなる臨界があるとすれば、この閉軌道が原点を通るときであると考えられる。そこで、原点近傍での軌道のふるまいを考えてみると、系は
$\dot{r} \approx r + \mu r \cos \theta, \ \ \dot{\theta} = 1$
に従うと考えられる。このとき、任意の$\theta$に対して、
$ 1+ \mu \cos \theta \geq 1-\mu$
であるので、ある原点近傍の点$( r_0, \theta_0 )$から出発する軌道は、時間$t$が経過しても動径方向が$r_0 e^{(1-\mu)t} >0$より小さくなることはない。したがって、閉軌道は原点を通ることはないので、閉軌道はすべての$\mu>0$に対して存在する。

解答者:goodbook 解答日時:2021-02-11 08:17:44

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