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NO. 00189257 DATE 2024 05 08

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス の読書会ページ

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス

著者:スティーヴン・H.ストロガッツ/田中久陽

出版社:丸善出版 (2015年01月30日頃)

ISBN-10:4621085808

ISBN-13:9784621085806

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P.322の問題番号「8.6.7」への解答

方程式
\[ m \ddot{r}=\frac{h^2}{mr^3}-k, \ \ \dot{\theta}=\frac{h}{mr^2} \](a) 動径方向の方程式は$\dot{r}=v$とおくと、
\[ \dot{r}=v, \ \ \dot{v}=\frac{h^2}{m^2r^3}-\frac{k}{m} \]と書くことができる。この系の固定点は
\[ \left(\sqrt[3]{\frac{h^2}{mk}},\ 0 \right) \]となり、ヤコビ行列を調べると、この固定点はセンターとなる。したがって、
\[ r_0=\sqrt[3]{\frac{h^2}{mk}}, \ \ \omega_{\theta}=\frac{h}{m r_0^2} \]の一様な円運動に対応する解をもつ。
(b) 円軌道の周りの小さな動径方向の振動の振幅を$r_p$とし、$r=r_0+r_p$とおいて方程式を整理すると、
\[ m \ddot{r}_p=-3\frac{k}{r_0}r_p \]となる。したがって、円軌道の周りの小さな動径方向の振動の振動数$\omega_r$は
\[ \omega_r=\sqrt{\frac{3k}{mr_0}}=\sqrt{3}\omega_{\theta} \]となる。
(c) (b)の結果より$\omega_r/\omega_{\theta}=\sqrt{3}$となるので、この小さな動径方向の振動が準周期運動に対応することがわかる。
(d) 動径方向の方程式は唯一の固定点$(r_0,0)$を持ち、それがセンターであるので、$(r,v)$平面上での軌道は$(r_0,0)$周りの閉軌道となる。つまり、もとの系で軌道を考えると、半径$r_0$の円軌道を基準として、適当な振幅で動径方向に振動するような軌道になる。したがって、この運動は動径方向の振動の任意の振幅に対して、周期的か準周期的になる。
(e) 略解を参照。

解答者:goodbook 解答日時:2021-06-27 07:21:55

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