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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス の読書会ページ

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス

著者:スティーヴン・H.ストロガッツ/田中久陽

出版社:丸善出版 (2015年01月30日頃)

ISBN-10:4621085808

ISBN-13:9784621085806

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P.95の問題番号「3.5.4」への解答

(a)運動方程式は
\[ m \ddot{x} = -b \dot{x} -k(\sqrt{h^2+x^2}-L_0 ) \frac{x}{\sqrt{h^2+x^2}} \\
m \ddot{x} + b \dot{x} + kx \left(1-\frac{L_0}{\sqrt{h^2+x^2}} \right) = 0 \]となる。
(b) ありうる釣り合いの位置は
\[ x \left(1-\frac{L_0}{\sqrt{h^2+x^2}} \right) = 0 \]を満たす。
i)$h<L_0$のとき、固定点は$0, \pm \sqrt{L_0^2-h^2}$
ii)$h>L_0$のとき、固定点は$0$
(c)$m=0$のとき
\[ \dot{x}= -\frac{k}{b} x \left(1-\frac{L_0}{\sqrt{h^2+x^2}} \right) \]となる。
i)$h<L_0$のとき、安定固定点$\pm \sqrt{L_0^2-h^2}$、不安定固定点$0$
ii)$h>L_0$のとき、安定固定点$0$
従って、$h=L_0$で超臨界ピッチフォーク分岐を示す。
(d)運動方程式を無次元化するために$x \to hx, t \to T \tau$として整理すると、
\[ \frac{m}{kT^2} \ddot{x} + \frac{b}{kT} \dot{x} +1-\frac{L_0}{h}\frac{1}{\sqrt{1+x^2}} = 0 \]となる。ここで興味があるのは、左辺第1項が無視できて、第2項、第3項が同程度のオーダーになるとき。
\[ \frac{m}{kT^2} \ll 1, \ \frac{b}{kT} \approx \mathcal{O}(1) \]したがって、特徴的時間スケールを
\[ T = \frac{b}{k} \]とすると、$m$が無視できる条件として、
\[ m \ll \frac{b^2}{k} \]が得られる。
これは、減衰が非常に強いか、ばねが非常に弱いときに$m$が無視できることを示す。

解答者:goodbook 解答日時:2020-05-20 05:35:29

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問題解答へのコメント

1

よく見たら、(d)で書いた無次元化の式が間違ってました。正しくは
\[ \frac{m}{kT^2} \ddot{x} + \frac{b}{kT} \dot{x} + \left( 1-\frac{L_0}{h}\frac{1}{\sqrt{1+x^2}} \right)x = 0 \]です。

投稿者:goodbook 投稿日時:2020-05-22 06:41:05