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ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

P.253の問題番号「7.2.6」 に対する解答

(a) $\dot{x}=y^2+y \cos x, \ \ \dot{y} = 2xy + \sin x $
まず、
\[ -\frac{\partial V(x,y)}{\partial x} = y^2 + y \cos x \]より
\[ V(x,y) = -x y^2 - y \sin x + C(y) \]となる。ここで$C(y)$は$y$の関数である。これを、
\[ -\frac{\partial V(x,y)}{\partial y} = 2xy + \sin x \]に代入すると、
\[ \frac{d C(y)}{d y} = 0 \]が得られる。つまり、$C(y)$は定数項である。したがって、$C(y)=0$と選ぶと、
\[ V(x,y) = -x y^2 - y \sin x \]となる。


(b) $\dot{x} = 3x^2-1-e^{2y}, \ \ \dot{y} = -2 x e^{2y} $
まず、
\[ -\frac{\partial V(x,y)}{\partial x} = 3x^2-1-e^{2y} \]より
\[ V(x,y) = -x^3 + x + x e^{2y} + C(y) \]となる。ここで$C(y)$は$y$の関数である。これを、
\[ -\frac{\partial V(x,y)}{\partial y} = -2 x e^{2y} \]に代入すると、
\[ \frac{d C(y)}{d y} = 0 \]が得られる。つまり、$C(y)$は定数項である。したがって、$C(y)=0$と選ぶと、
\[ V(x,y) =-x^3 + x + x e^{2y} \]となる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-23 06:02:09

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.253の問題番号「7.2.5」 に対する解答

(a) 系$\dot{x} = f(x,y), \ \ \dot{y} = g(x,y)$が勾配系であるならば、$\partial f / \partial y = \partial g / \partial x$。
証明)系が勾配系であるので、
\[ f(x,y) = -\frac{\partial V(x,y)}{\partial x}, \ \ g(x,y) = -\frac{\partial V(x,y)}{\partial y} \]となるポテンシャル$V(x,y)$が存在する。このとき、
\[ \frac{ \partial f(x,y)}{\partial y} = -\frac{\partial^2 V(x,y)}{\partial y \partial x}, \ \ \frac{ \partial g(x,y)}{\partial x} = -\frac{\partial^2 V(x,y)}{\partial x \partial y} \]となり、$V(x,y)$が連続微分可能な関数であることを考慮すると、
\[ \frac{\partial f(x,y)}{\partial y} = \frac{\partial g(x,y)}{ \partial x} \]が成り立つ。

(b) $\partial f / \partial y = \partial g / \partial x$ならば、系$\dot{x} = f(x,y), \ \ \dot{y} = g(x,y)$は勾配系か?
まず、
\[ \frac{\partial f(x,y)}{\partial y} = \frac{\partial g(x,y)}{ \partial x} = v(x,y) \]とおくと、
\[ f(x,y)= \int^y v(x,y') d y', \ \ g(x,y)= \int^x v(x',y) d x' \]と表すことができる。次に、$f, \ g$をそれぞれ、
\[ f(x,y) = -\frac{\partial V_f(x,y)}{\partial x}, \ \ g(x,y) = -\frac{\partial V_g(x,y)}{\partial y} \]と表すことができるとすると、
\[ V_f(x,y)= -\int^x \left( \int^y v(x',y') d y' \right) d x', \ \ V_g(x,y)= -\int^y \left( \int^x v(x',y') d x' \right) d y' \]となる。$f,g$が滑らかな関数であることを考慮すると、
\[ V_f(x,y) = V_g(x,y) \]となり、これらの関数をポテンシャル関数とみなすことができる。したがって、系$\dot{x} = f(x,y), \ \ \dot{y} = g(x,y)$は勾配系となる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-23 05:34:41

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.253の問題番号「7.2.4」 に対する解答

・直線上のベクトル場はすべて勾配系である。
証明)1次元系$\dot{x}=f(x)$を考える。$f(x)$は$x$の滑らかな実数値の関数であるので、
\[ f(x) = - \frac{d V(x)}{d x} \]となるような関数$V(x)$をもつ。すなわち、ポテンシャル関数$V(x)$を常に持つことができるので、直線上のベクトル場はすべて勾配系である。

・円上のベクトル場の場合
解)系を$\dot{\theta} = f(\theta)$と表すと、$f(\theta)$は$f(\theta + 2\pi) = f(\theta)$を満たす。
例えば、一様な振動子$f(\theta)=\omega$の場合を考えると、これは$f(\theta + 2\pi) = f(\theta)$を満足する。
一方、$f(\theta)= -d V(\theta)/d \theta$となる$V(\theta)$は、
\[ V(\theta) = - \omega \theta + C \]となる。この関数$V(\theta)$は$V(\theta+2\pi) \neq V(\theta)$となり、1価関数ではない。
したがって、円上のベクトル場はすべて勾配系になるとは限らない。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-22 05:20:26

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.253の問題番号「7.2.3」 に対する解答

ポテンシャル$V=e^x \sin y$
この系は$\dot{x} = -e^x \sin y, \ \ \dot{y} = -e^x \cos y$と表せる。
この系の固定点はなし。相図は添付図のようになる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-19 06:06:31

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.253の問題番号「7.2.2」 に対する解答

ポテンシャル$V=x^2-y^2$
この系は$\dot{x} = -2x, \ \ \dot{y} = 2y$と表せる。
固定点は$(0,0)$。このときのヤコビ行列は
\[ A = \begin{pmatrix} -2 & 0 \\ 0 & 2 \end{pmatrix}, \ \ \tau=0, \ \ \Delta=-4 \]となるので、サドル点となる。
\[ \lambda = -2 \ \ \to \ \ \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \end{pmatrix}, \ \
\lambda = 2 \ \ \to \ \ \begin{pmatrix} 0 \\ 1 \end{pmatrix} \]したがって、相図は添付図のようになる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-19 04:49:53

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.253の問題番号「7.2.1」 に対する解答

ポテンシャル$V=x^2+y^2$
この系は$\dot{x} = -2x, \ \ \dot{y} = -2y$と表せる。
固定点は$(0,0)$。このときのヤコビ行列は
\[ A = \begin{pmatrix} -2 & 0 \\ 0 & -2 \end{pmatrix}, \ \ \tau=-4, \ \ \Delta=4, \ \ \tau^2-4 \Delta = 0 \]となるので、安定なスターノードとなる。
したがって、相図は添付図のようになる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-19 04:19:53

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.252の問題番号「7.1.9」 に対する解答

(a) 犬の位置の座標を$(x,y)$とすると、
$ x= \cos \theta - R \cos (\phi + \theta), \ \ y= \sin - R \sin (\phi + \theta) $
と表すことができる。これらの式の両辺を$\theta$で微分すると、
$x' = - \sin \theta - R' \cos (\phi + \theta) + R(\phi'+1) \sin (\phi + \theta) $
$y' = \cos \theta - R' \sin (\phi + \theta) - R(\phi'+1) \cos (\phi + \theta) $
となる。ここで、プライムは$\theta$での微分を表す。
一方、犬の速度ベクトルは常に犬とアヒルを結ぶ直線上にあるので、
$ x' = \cos(\phi + \theta) , \ \ y' = \sin (\phi + \theta) $
と表すこともできる。したがって、これらの式から
$R' = \sin \phi - 1, \ \ \phi' = \cos \theta / R - 1$
が得られる。これらの方程式は陽に解くことができない。この場合の$(R,\phi)$平面での相図は添付左、$R$の時間変化は右図のようになる。
つまり、犬は$(R,\phi)=(0,\pi/2)$に無限の時間をかけて近づいていくため、アヒルを捕まえることはできない。

(b) 犬がアヒルの$k$倍の速さで泳ぐとすると、
$ x' = k \cos(\phi + \theta) , \ \ y' = k \sin (\phi + \theta) $
となるので、これらの式で再度まとめると、
$R' = \sin \phi - k, \ \ \phi' = \cos \theta / R - 1$
となる。

(c) $k=1/2$のとき、方程式は固定点$(\sqrt{3}/2, \pi/6)$をもつ。このとき、ヤコビ行列は
\[ A = \begin{pmatrix} 0 & \sqrt{3}/2 \\ -2/\sqrt{3} & -1/\sqrt{3} \end{pmatrix}, \ \ \tau=-\frac{1}{\sqrt{3}}, \ \ \Delta=1, \ \ \tau^2-4 \Delta = -\frac{11}{3} \]となるので、安定スパイラルとなる。したがって時間経過すると、$(R,\phi)$上の軌道は$(\sqrt{3}/2, \pi/6)$に近づいていくので、犬の経路は
\[ x= \frac{1}{2} \cos (\theta - \frac{\pi}{3}), \ \ y= \frac{1}{2} \sin (\theta - \frac{\pi}{3}) \]となる。つまり、犬は半径$1/2$の円上を反時計回りに回り続ける。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-17 17:35:23

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.252の問題番号「7.1.8」 に対する解答

系$\ddot{x} + a \dot{x} (x^2 + \dot{x}^2 - 1) + x = 0, \ \ a>0$
(a) この系をベクトル場として
$\dot{x} = y, \ \ \dot{y} = -a y (x^2+y^2-1)-x$
と表せる。この系の固定点は$(0,0)$。また、ヤコビ行列は
\[ A = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ -1 & a \end{pmatrix}, \ \ \tau=a, \ \ \Delta=1, \ \ \tau^2-4 \Delta = a^2 - 4 \]となる。したがって
i) $0<a<2$のとき、原点は不安定スパイラルとなる。
ii) $a=2$のとき、原点は縮退した不安定ノードとなる。
iii) $a>2$のとき、原点は不安定ノードとなる。

(b) $x=r \cos \theta, \ \ y =r \sin \theta$とおいて、この系を極座標で表すと、
$\dot{r} = -a r (r^2 -1 )\sin^2 \theta, \ \ \dot{\theta} = -a (r^2-1) \sin \theta \cos \theta -1$
となる。動径方向のダイナミクスを直線上のベクトル場として取り扱うと、$\theta=n \pi$ ($n$は整数)のときを除けば、$r^*=0$は不安定固定点、$r^*=1$は安定固定点となる。このとき、$r^*=1$の円上では、$\dot{r}=0, \ \ \dot{\theta} = -1$が成り立ち、これは$\theta=n \pi$でも成り立つ。
つまり、この系は振幅$1$、周期$2\pi$の円形のリミットサイクルをもつ。

(c) (b)より、$r^*=1$は安定固定点であるので、リミットサイクルは安定である。

(d) 非線形な減衰項$a \dot{x}(x^2+\dot{x}^2-1)$は、$x^2+\dot{x}^2>1$で通常の正の減衰として働くが、$x^2+\dot{x}^2<1$では負の減衰となる。つまり、この項は大きな振幅の振動を減衰させるが、振幅が小さくなりすぎると、これを再び大きくなるように働き、原点を除くすべての軌道は、結局、振幅$1$の円形リミットサイクルにおちついていく。
したがって、他のリミットサイクルはない。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-16 12:19:14

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.252の問題番号「7.1.7」 に対する解答

系$\dot{r} = r(4-r^2), \ \ \dot{\theta}=1$
動径方向のダイナミクスを直線上のベクトル場として取り扱うことにより、$r^*=0$は不安定固定点であり、$r^*=2$は安定固定点であることがわかる。したがって、相平面で(原点を除く)すべての軌道は$r^*=2$の円に単調に近づいていくことがわかる。
初期条件$x(0)=0.1, \ \ y(0)=0$より、これを極座標で表すと、$r(0)=0.1, \ \ \theta(0)=0$となる。このときの相平面上の軌道は添付左図となる。また、このときの$x(t)$の波形は添付右図のようになる。

ちなみに、$x(t)$の解の表式は
\[ x(t) = 2(1+399 e^{-8t})^{-\frac{1}{2}} \cos t \]となる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-16 06:14:16

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.251の問題番号「7.1.6」 に対する解答

(a) コンデンサーに蓄えられる電気量を$Q$とすると、
\[ Q=CV_{23}=-CV \]となる。この両辺を時間微分すると、$I=\dot{Q}$であるので、
\[ \dot{V} = -I/C \ \ \ \ \ \ \ \ (1) \]が得られる。一方、コイルにかかる電圧は$L \dot{I}$となるので、キルヒホッフの電圧則より、
\[ L \dot{I} + V_{23} + f(I) = 0 \]となる。したがって、$V = -V_{23}$であるので、
\[ V=L \dot{I} + f(I) \ \ \ \ \ \ \ \ (2) \]が得られる。

(b) $(1)$式の両辺に$L^{\frac{1}{2}}C$をかけると、
\[ \frac{d (C^{\frac{1}{2}} V)}{d ((LC)^{-\frac{1}{2}}t)} = - L^{\frac{1}{2}} I \]となる。また、$(2)$式の両辺に$C^{\frac{1}{2}}$をかけると、
\[ C^{\frac{1}{2}} V = \frac{d (L^{\frac{1}{2}} I)}{d ((LC)^{-\frac{1}{2}}t)} + C^{\frac{1}{2}} f(L^{-\frac{1}{2}} (L^{\frac{1}{2}} I)) \]となる。したがって、$x=L^{\frac{1}{2}} I, \ \ w=C^{\frac{1}{2}}V, \ \ \tau = (LC)^{-\frac{1}{2}}t, \ \ F(x) = f(L^{-\frac{1}{2}} x), \ \ \mu = C^{\frac{1}{2}}$とおくと、
\[ \frac{d w}{d \tau} = -x, \ \ \frac{d x}{d \tau} = w - \mu F(x) \]が得られる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2021-01-15 06:24:07

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