自宅で参加できる読書会
NO. 00446546 DATE 2024 05 05

Web読書会サイト「RETHAC」とは

Web上で読書会を行うサイトです。
時間も場所も選ばずにいつでもどこからでも
読書感想や意見を交換することができます。

「初めての方へ」より

登録して今すぐ参加する(無料)

本の検索

これまで紹介された気になるフレーズ

最新情報

新着記事順

新着書籍順

投稿数順

キーワードを設定して記事を絞り込む

[1]  << 前へ  31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 |  次へ >>  [48]

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

P.98の問題番号「3.6.4」 に対する解答

$\dot{x} = r - x^2$に不完全性を加えることを考える。
i) 不完全性を表す項として$ax$を加えると、
\[\dot{x} = r + ax - x^2 \]これは「演習問題3.6.2」で扱った不完全トランスクリティカル分岐を示す。
ii) 不完全性を表す項として$-bx^3$を加えると、
\[ \dot{x} = r - x^2 -b x^3 \]となる。ここで、
\[ x = \frac{1}{\sqrt{b}} u - \frac{1}{3b}, \ a = \frac{1}{3b}, \ h = \sqrt{b}r - \frac{2}{27a\sqrt{a}} \]とおくと、
\[ \dot{u} = h + au -u^3 \]と変形できる。これは(3.6.1)式と一致する。この式はカタストロフィーなどを起こす。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-27 05:46:49

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

P.97の問題番号「3.6.3」 に対する解答

超臨界ピッチフォーク分岐に対する摂動 $\dot{x} = rx + ax^2 - x^3$
(a)
(1-1) $a<0$, $r < -a^2/4$のとき、安定固定点$0$
(1-2) $a<0$, $r = -a^2/4$のとき、安定固定点$0$, 半安定固定点$a/2$
(1-3) $a<0$, $-a^2/4 < r < 0$のとき、安定固定点$0, \frac{a}{2}-\sqrt{r+\frac{a^2}{4}}$, 不安定固定点$\frac{a}{2}+\sqrt{r+\frac{a^2}{4}}$
(1-4) $a<0$, $r = 0$のとき、安定固定点$a$, 半安定固定点$0$
(1-5) $a<0$, $r > 0$のとき、安定固定点$\frac{a}{2} \pm \sqrt{r+\frac{a^2}{4}}$, 不安定固定点$0$
(2-1) $a=0$, $r < 0$のとき、安定固定点$0$
(2-2) $a=0$, $r = 0$のとき、安定固定点$0$
(2-3) $a=0$, $r > 0$のとき、安定固定点$\pm \sqrt{r}$, 不安定固定点$0$
(3-1) $a>0$, $r < -a^2/4$のとき、安定固定点$0$
(3-2) $a>0$, $r = -a^2/4$のとき、安定固定点$0$, 半安定固定点$a/2$
(3-3) $a>0$, $-a^2/4 < r < 0$のとき、安定固定点$0, \frac{a}{2}+\sqrt{r+\frac{a^2}{4}}$, 不安定固定点$\frac{a}{2}-\sqrt{r+\frac{a^2}{4}}$
(3-4) $a>0$, $r = 0$のとき、安定固定点$a$, 半安定固定点$0$
(3-5) $a>0$, $r > 0$のとき、安定固定点$\frac{a}{2} \pm \sqrt{r+\frac{a^2}{4}}$, 不安定固定点$0$
(b)
$r<-a^2/4$の領域では、1つの固定点
$r=-a^2/4$かつ$a\neq 0$の境界領域では、2つの固定点
$-a^2/4<r<0$の領域では、3つの固定点
$r=0$かつ$a\neq 0$の境界領域では、2つの固定点
$r>0$かつ$a\neq 0$の領域では、3つの固定点
$r=0$かつ$a=0$の点では、1つの固定点

$r=-a^2/4$かつ$a\neq 0$の境界で、サドルノード分岐
$r=0$かつ$a\neq 0$の境界で、トランスクリティカル分岐
$r=0$かつ$a=0$の点で超臨界ピッチフォーク分岐

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-25 06:51:42

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

P.97の問題番号「3.6.2」 に対する解答

不完全トランスクリティカル分岐 $\dot{x} = h + r x - x^2$
(a)
i)$h<0$のとき
1) $r^2 < -4h$のとき、固定点なし
2) $r^2 > -4h$のとき、安定固定点$\frac{r+\sqrt{r^2+4h}}{2}$, 不安定固定点$\frac{r-\sqrt{r^2+4h}}{2}$
ii) $h=0$のとき
1) $r<0$のとき、安定固定点$0$, 不安定固定点$r$
2) $r>0$のとき、安定固定点$r$, 不安定固定点$0$
iii) $h>0$のとき
安定固定点$\frac{r+\sqrt{r^2+4h}}{2}$, 不安定固定点$\frac{r-\sqrt{r^2+4h}}{2}$
(b)
i) $h<-r^2/4$の領域では、固定点なし
ii) $h=-r^2/4$の領域では、1つの固定点
iii) $h>-r^2/4$の領域では、2つの固定点
(c)ポテンシャルは
$V(x) = C(r,h)-hx-\frac{r}{2} x^2 + \frac{1}{3}x^3$
となる。
i) $h<-r^2/4$の領域では、極値はなし、$x=\frac{r}{2}$に変曲点
ii) $h=-r^2/4$の領域では、$x=\frac{r}{2}$が極値かつ変曲点
iii) $h>-r^2/4$の領域では、$x=\frac{r \pm \sqrt{r^2+4h}}{2}$に極値、$x=\frac{r}{2}$に変曲点

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-25 05:55:58

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.97の問題番号「3.6.1」 に対する解答

$h>0$に対応している。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-25 05:21:14

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.97の問題番号「3.5.8」 に対する解答へのコメント

$\dot{u} = a u + b u^3 + c u^5$

$u=Ux$, $t=T \tau$を代入すると、
\[ \frac{dx}{d \tau} = aTx + bTU^2 x^3 - c T U^4 x^5 \]となる。ここで$bTU^2=1$, $cTU^4=1$となるように$U,T$を選ぶと、
\[ U = \sqrt{\frac{b}{c}}, \ \ T = \frac{c}{b^2} \]となる。したがって、
\[ r = aT = \frac{ac}{b^2} \]とすると、
\[ \frac{dx}{d \tau} = rx + x^3 - x^5 \]
となる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-25 05:18:11

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.97の問題番号「3.5.8」 に対する解答

$\dot{u} = a u + b u^3 + c u^5$

$u=Ux$, $t=T \tau$を代入すると、
\[ \frac{dx}{d \tau} = aTx + bTU^2 x^3 - c T U^4 x^5 \]となる。ここで$bTU^2=1$, $cTU^4=1$となるように$U,T$を選ぶと、
\[ U = \sqrt{\frac{b}{c}}, \ \ T = \frac{c}{b^2} \]となる。したがって、
\[ r = aT = \frac{ac}{b^2} \]とすると、
\[ \frac{dx}{d \tau} = rx + x^3 - x^5 \]
となる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-23 05:10:56

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.96の問題番号「3.5.7」 に対する解答

\[ \dot{N} = r N \left( 1 - \frac{N}{K} \right) ,\ \ N(0) = N_0 \](a)それぞれの次元は$r$:1/時間、$K$:個体数、$N$:個体数
(b)$N(t) = K x(t), \ t= \tau/r$とおくと
\[ \frac{dx}{d \tau} = x(1 - x) \]が得られる。このとき、
\[ x(0) = x_0 = \frac{N_0}{K} \]
(c)$N(t) = N_0 u(t), \ t= \tau/r$とおくと
\[ \frac{du}{d \tau} = u \left( 1 - \frac{u}{k} \right), \ \ u(0) = u_0 = 1 \]
が得られる。ここで、$k=K/N_0$とおいた。
(d)一方の無次元化の方法が、他方の無次元化の用法に比べて利点をもっているとはいえない。(b)の無次元化は個体数の特徴的なスケールとして環境収容力$K$を用いたもの。一方、(c)の無次元化は個体数の特徴的なスケールとして初期($t=0$)の個体数$N_0$を用いたもの。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-23 05:02:36

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.96の問題番号「3.5.6」 に対する解答

$ \varepsilon \ddot{x} + \dot{x} + x = 0 \ \ \ \ (x(0)=1, \dot{x} = 0)$

(a) i)$ \varepsilon < 1/4$のとき
\[ x(t) = \left( \frac{1}{2} + \frac{1}{2 \sqrt{1-4 \varepsilon}} \right) e^{\frac{-1+\sqrt{1-4 \varepsilon}}{2 \varepsilon} t} + \left( \frac{1}{2} - \frac{1}{2 \sqrt{1-4 \varepsilon}} \right) e^{\frac{-1-\sqrt{1-4 \varepsilon}}{2 \varepsilon} t} \] ii)$ \varepsilon = 1/4$のとき
\[ x(t) = (2t+1) e^{-2t} \] iii)$ \varepsilon > 1/4$のとき
\[ x(t) = \left( \frac{1}{\sqrt{4 \varepsilon - 1}} \sin \frac{\sqrt{4 \varepsilon - 1}}{2 \varepsilon} t + \cos \frac{\sqrt{4 \varepsilon - 1}}{2 \varepsilon} t \right) e^{-\frac{t}{2 \varepsilon}} \](b) $\varepsilon \ll 1$のとき
\[ x(t) = (1+\varepsilon) e^{-t} - \varepsilon e^{-\frac{t}{\varepsilon}+t} \]したがって、$\mathcal{O}(\varepsilon)$の時間スケールと$\mathcal{O}(1)$の時間スケールがある。
(c)省略
(d)$\dot{x}+x=0 \ \ (x(0) = 1)$の解は$x(t) = e^{-t}$となる。したがって、時間スケールが$\mathcal{O}(1)$の場合、特異極限で置き換えることは妥当。
(e)力学的な系の例として問題3.5.4で$h=0$とすると
\[ m \ddot{x} + b \dot{x} + k(x-L_0) = 0 \]ここで、$x-L_0$を改めて$x$とおくと(物理的にはばねの自然長の位置を$0$とする)
\[ m \ddot{x} + b \dot{x} + kx = 0 \]これを無次元化すると、$\varepsilon=mk/b^2$として
\[ \varepsilon \ddot{x} + \dot{x} + x = 0 \]に帰着する。

次に、電気回路系であれば、電源電圧が一定のRLC回路。コンデンサの電荷を$q(t)$とすると、
\[ L \frac{d^2 q}{dt^2} + R \frac{dq}{dt} + \frac{1}{C} q(t) = V \]の方程式が得られる。ここで、$q(t)-CV$を$q(t)$とおき、無次元化すると、$\varepsilon = L/R^2C$として、
\[ \varepsilon \ddot{q} + \dot{q} + q = 0 \]に帰着する。
これは、コイルのインダクタンス$L$が十分小さいとき、または抵抗器の電気抵抗$R$やコンデンサの静電容量$C$が十分大きいとき、$\varepsilon \ll 1$と見なせる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-23 04:42:38

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.95の問題番号「3.5.4」 に対する解答へのコメント

(a)運動方程式は
\[ m \ddot{x} = -b \dot{x} -k(\sqrt{h^2+x^2}-L_0 ) \frac{x}{\sqrt{h^2+x^2}} \\
m \ddot{x} + b \dot{x} + kx \left(1-\frac{L_0}{\sqrt{h^2+x^2}} \right) = 0 \]となる。
(b) ありうる釣り合いの位置は
\[ x \left(1-\frac{L_0}{\sqrt{h^2+x^2}} \right) = 0 \]を満たす。
i)$h<L_0$のとき、固定点は$0, \pm \sqrt{L_0^2-h^2}$
ii)$h>L_0$のとき、固定点は$0$
(c)$m=0$のとき
\[ \dot{x}= -\frac{k}{b} x \left(1-\frac{L_0}{\sqrt{h^2+x^2}} \right) \]となる。
i)$h<L_0$のとき、安定固定点$\pm \sqrt{L_0^2-h^2}$、不安定固定点$0$
ii)$h>L_0$のとき、安定固定点$0$
従って、$h=L_0$で超臨界ピッチフォーク分岐を示す。
(d)運動方程式を無次元化するために$x \to hx, t \to T \tau$として整理すると、
\[ \frac{m}{kT^2} \ddot{x} + \frac{b}{kT} \dot{x} +1-\frac{L_0}{h}\frac{1}{\sqrt{1+x^2}} = 0 \]となる。ここで興味があるのは、左辺第1項が無視できて、第2項、第3項が同程度のオーダーになるとき。
\[ \frac{m}{kT^2} \ll 1, \ \frac{b}{kT} \approx \mathcal{O}(1) \]したがって、特徴的時間スケールを
\[ T = \frac{b}{k} \]とすると、$m$が無視できる条件として、
\[ m \ll \frac{b^2}{k} \]が得られる。
これは、減衰が非常に強いか、ばねが非常に弱いときに$m$が無視できることを示す。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-22 06:41:05

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

P.96の問題番号「3.5.5」 に対する解答

(a)(3.5.3)式(p.74)を$\varepsilon = m^2gr/b^2$で書き直すと、
\[ \varepsilon \left( \frac{b}{mgT} \right)^2 \frac{d^2 \phi}{d \tau^2} = - \left( \frac{b}{mgT} \right) \frac{d \phi}{d \tau} + f(\phi) \tag{1}\]となる。ここで関心があるのは、左辺と右辺が同程度のオーダーで寄与するパラメーター領域であるので、\[ \varepsilon \left( \frac{b}{mgT} \right)^2 \approx \frac{b}{mgT} \ \]という条件が成り立つ。このとき、特徴的な時間スケール$T_{\mathrm{fast}}$は、\[ T_{\mathrm{fast}} = \frac{b}{mg} \varepsilon \tag{2} \]となる。また、(2)式に$\varepsilon = m^2gr/b^2$を代入すると、\[ T_{\mathrm{fast}} = \frac{mr}{b} \]が得られる。
(b) (1)式を$T_{\mathrm{fast}}$で書き直すと、
\[ \left( \frac{b}{mgT_{\mathrm{fast}}} \right) \frac{d^2 \phi}{d \tau^2} = - \left( \frac{b}{mgT_{\mathrm{fast}}} \right) \frac{d \phi}{d \tau} + f(\phi) \]となる。ここで、$T_{\mathrm{fast}}$が十分小さいとすると、$f(\phi)$が無視可能である。
(c) (2)式より$T_{\mathrm{slow}} = b/mg$とすると、
\[ \varepsilon = \frac{T_{\mathrm{fast}}}{T_{\mathrm{slow}}} \]となる。従って、$\varepsilon \ll 1$ならば、$T_{\mathrm{fast}} \ll T_{\mathrm{slow}}$となる。

ストロガッツ非線形ダイナミクスとカオス : 数学的基礎から物理・生物・化学・工学への応用まで(9784621085806)

投稿者:goodbook 投稿日:2020-05-21 06:46:48

[1]  << 前へ  31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 |  次へ >>  [48]